結論:眠るためのスマホは、最初の選択にしない
「早く寝なければ」と思うほど、時計やスマホを何度も確認したくなる夜があります。けれど、次々に情報を受け取ったり、返信や比較が必要な内容を見始めたりすると、休むことより判断することへ意識が向きやすくなります。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、睡眠前の生活習慣や光を含む睡眠環境を見直す考え方が示されています。全員に同じ方法が合うわけではありませんが、眠れない夜は「眠れる情報を探す」より、光や内容による刺激を足さないことから始めるのが無難です。
大切なのは、スマホを見たかどうかだけで自分を責めないことです。見てしまったら、その時点で一度閉じて、次の静かな行動へ移れば十分です。
見てもよい場面と、いったん離れたい場面
スマホが必要な事情もあります。家族や仕事の緊急連絡を待っている、アラームを設定する、といった目的まで我慢する必要はありません。その場合も、目的が終わったら通知や画面から離れる区切りを作れます。
| こんなとき | 試したい選択 |
|---|---|
| 時刻だけ確認したい | 一度だけ確認し、続けて検索やSNSを開かずに伏せる・手の届きにくい場所へ置く。 |
| 連絡を待っていて手放しにくい | 必要な相手の連絡方法だけを残せるか確認し、不要な通知は静かにする。返信が終わったら画面を閉じる。 |
| 不安で何か読み続けたくなる | 答え探しを続ける代わりに、紙へ気がかりを数行書く、ゆっくり呼吸を数える、横になって目を閉じるなど、画面を使わない選択を一つ試す。 |
| 動画やSNSで気をそらしたい | 次の動画・投稿が気になり始めたら、休む目的から離れているサインと考える。自動再生や通知を止め、いったん画面を消す。 |
| 仕事や明日の予定を確認したい | 今夜決める必要がないことは、メモに「明日確認」と残して閉じる。寝床での作業再開は避ける。 |
ここでの目的は、スマホを悪者にすることではありません。夜の自分が「次に何をしよう」と迷い続けないよう、選択肢を少なくすることです。
今夜のスマホ・チェックリスト
眠れないときにスマホを触る前、または触っていることに気づいた時点で、次の4つを確認してみてください。全部できなくても構いません。一つでも選べたら、その夜の方針になります。
画面を閉じる前の4項目
チェックはこの端末のブラウザに保存されます。睡眠や体調を評価する機能ではありません。
0 / 4 項目を選択中
「使わない」ではなく、3日間で条件を一つ比べる
スマホとの付き合い方は、生活事情や気分によって変わります。一晩だけで「自分には効かない」「これで眠れた」と結論づけず、変える条件を一つにして、3日ほど様子を見る方法があります。
1日目:いつもの夜を短くメモする
就床前にスマホを見たおおよその時間、見た内容、通知の有無、翌朝の休めた感じをメモします。細かく正確に書く必要はありません。
2日目:変えるのは一つだけ
たとえば「寝床では時刻確認以外をしない」「必要な通知以外を静かにする」「充電場所をベッドから少し離す」のうち、一つだけ選びます。就寝時刻、カフェイン、仕事量まで同時に大きく変えると、何が関係したのか見分けにくくなります。
3日目:翌朝の状態と一緒に見返す
眠りにつくまでの感じ、夜中に画面を見たか、翌朝の睡眠時間や気分、体の疲れを並べて見返します。うまくできなかった夜も、生活の条件を知るための記録です。自分を採点する材料にしないでください。
画面を見ないで待つための選択肢
眠れない時間に「何もしない」ことがかえって難しい場合があります。眠ろうと努力するより、休むための小さな行動を選ぶとよいことがあります。
- 時計を見続けず、楽な姿勢や寝具の温度を整える
- 頭に残っている予定を紙に短く書き、「明日確認する」と区切る
- 照明を明るくしすぎず、静かに座る・横になる
- 眠ろうと急がず、目を閉じて呼吸や体の感覚へ注意を戻す
- スマホを使う必要があるなら、用件が済んだ後の置き場所を先に決める
どれも眠りを保証する方法ではありません。今の自分に負担が少ないものを一つ選び、合わなければ別の方法に替えて構いません。
眠れない夜に避けたい流れ
夜中に一度スマホを見たことで、その夜が台無しになるわけではありません。ただし、次のような流れは、気持ちを切り替えにくくすることがあります。
- 「あと少しだけ」と投稿、動画、ニュースを続ける
- 眠れない理由を次々に検索し、心配を増やす
- 寝床で仕事の連絡、予定確認、買い物などを始める
- 時刻を何度も確認して、残り時間を計算する
- 眠れない自分を責めたり、翌日の失敗を予測し続けたりする
途中で気づけたら、「ここで終える」を選べば大丈夫です。今夜できなかったことは、次の夜に条件を一つだけ変える材料になります。
相談した方がよい目安
眠れない状態や日中の強い眠気、気分の落ち込み、不安などが続き、仕事・学業・家事・安全な運転などの日常生活に支障が出ている場合は、医療機関へ相談してください。持病がある場合、妊娠・授乳中、服薬中、子どもや高齢者の睡眠については、一般的な情報だけで判断せず、医師や薬剤師などへ確認しましょう。
自分を傷つけたい、他者を傷つけてしまいそうといった切迫した危険があるときは、一人で抱えず、地域の救急・緊急の支援につながってください。
よくある質問
眠れないとき、スマホで音だけ流すのはどうですか?
画面を見続けるより負担が少ないと感じる人もいますが、内容や操作が気になって眠りから遠ざかることもあります。使うなら画面を消し、次の内容を探し続けないよう終え方を決めておくとよいでしょう。
ブルーライト対策の設定をすれば、寝る前に見ても大丈夫ですか?
画面の設定だけで、内容による刺激や通知、返信の必要までなくなるわけではありません。設定に頼り切るより、何を見るか、いつ閉じるかも一緒に決めてみてください。
夜中に目が覚めてしまったら、時刻を見ない方がいいですか?
時刻を見て焦りが強くなるなら、繰り返し確認しない工夫を試す価値があります。アラームが必要なら設定を確認したうえで、端末を手元から少し離す方法もあります。
スマホを見てしまった夜は、翌日に取り返すべきですか?
一晩のことを失敗として埋め合わせようとしなくて大丈夫です。翌朝に睡眠時間や気分、疲れを振り返り、次の夜に変える条件を一つ選ぶ方が、無理なく続けやすくなります。
参考情報
明日の状態を30秒で振り返る
こもれびでは、昨夜の睡眠時間、今の気分、体の疲れ、今日の予定、ストレスを選ぶと、今日試す小さな実験を一つ提案します。記録はこの端末に保存され、7日間の記録も確認できます。
無料でコンディションチェックをする本記事は一般的な健康情報の提供を目的としており、病気の診断・治療を行うものではありません。睡眠の悩みや心身の不調が続く場合は、医療機関などの専門家へご相談ください。
